トリコモナスになるとどんな症状が出るの?

トリコモナスは性感染症のひとつで、男性女性ともに感染しますが、男性はほとんど自覚症状がないのが特徴です。
女性も30%~50%は自覚症状が出ないと言われていますが、放っておくと重症化することがあります。
男性が感染した場合は尿道炎になり、排尿時に軽い痛みを感じたり膿が出たりします。
しかし尿に洗い流されて、自然に治癒してしまう場合もあります。

女性がトリコモナスに感染すると、約3分の1は6か月以内にさまざまな症状が現れます。
なかでも特徴的なのは、強いかゆみと悪臭のするおりものです。
かゆみは外陰部や膣に現れ、熱くて我慢できないほど強烈と言われています。
おりものは褐色や黄緑色で、腐った魚のような悪臭を放ち、泡立っているという特徴があります。
膣が炎症を起こし、赤く腫れるのも目立った症状のひとつです。

こうした症状が現れる理由として、pHバランスの変化を挙げることができます。
通常の膣内では善玉菌がpHバランスを保ち、悪玉菌の増殖を防いでいます。
しかしトリコモナスに感染すると善玉菌の栄養分が奪われ、その数が減って悪玉菌が繁殖しやすくなります。
これがかゆみや悪臭の原因と考えられます。

自覚症状はなくても感染が尿道や卵管にまで広がることがあります。
尿道の場合は排尿痛を感じますし、卵管に炎症が広がると不妊症や流産の原因になる恐れもあるため、早期に治療することが大切です。
また炎症を起こした膣壁は他の病原体が侵入しやすくなるので、HIVなどの感染にも注意する必要があります。

トリコモナスの診断は男性では主に尿検査、女性では綿棒で粘液を採取して顕微鏡で検査します。
男性の場合は見逃しやすいので慎重な検査が必要です。
陽性と診断されたら、男女とも飲み薬で治療しますが、女性は膣錠を使うこともあります。
およそ7~10日間の治療を受ければ、約90~95%の方が治るとされていますが、最近は耐性菌の存在も確認されているので注意してください。

トリコモナスの原因と感染経路

トリコモナスの原因はトリコモナス原虫という生物です。
虫といってもアメーバのようなもので、大きさは0.1ミリほどと非常に小さく、肉眼では見えません。
性感染症の中では決して珍しいものではなく、幅広い年齢層で見られる病気です。
他の性感染症と違って、中高年の方にも多くの感染者がいるという特徴があります。

トリコモナスの感染経路は主に性交渉ですが、性交経験のない幼児にも感染が見られます。
このことから、浴槽や便器なども感染経路になると考えられます。
感染者の使ったタオルや下着などにも注意が必要です。
婦人科の診察台から感染したというケースもあるので油断できません。
そのほか出産のとき新生児へ感染する場合も知られています。

接触による感染が最も多いことから、コンドームの使用はトリコモナスの予防方法として効果的です。
しかし特に男性には自覚症状が乏しく、いつ感染したかよくわからないという問題があります。
たとえ症状がなくても、不特定の相手との性交渉には十分に注意し、しっかりと予防を心がけることが大切です。

またトリコモナスで多く見られるのがピンポン感染で、せっかく治療してもパートナーからうつされ、いつまで経っても治らないことがあります。
パートナーと一緒に治療を受けることも、重要な予防方法のひとつと言えるでしょう。

トリコモナス原虫は水に強く、乾燥に弱いという特徴があります。
薬で一度治ったように見えても、生き残った原虫が経血で増殖する場合があるので、治療後に再検査を受けるのが完治させるポイントです。
ほかにも尿道などで生き残って、再び膣に感染するといったケースが見られます。
そのため治療するなら徹底して行うことが重要です。

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